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トルコの絨毯詐欺師達

以前から興味のあったトルコ。アジアとヨーロッパが融合する場所。繊細で美しいイスラム建築。近くにあって遠い国。ずーっと、いつか行ってみたいなあ、と思うこと数年。同じように、トルコに行ってみたいと言う友人と意気投合して、あれよあれよという間に、気がつけばイスタンブールの地を踏んでました。そんな私達を待ち受けていたものとは...。

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弱気な男

あれは、ブルーモスクに向かっている時だった。私は友人Sといつハマムに行こうか、等話しながら歩いていた。モスクに着き、礼拝の時間を確認しようとすると、声をかけられた。雨が降りしきる中、一人の男が近づいてきた。彼は、勝手のよく分からない私達に、「あそこで礼拝前に体を清めるんですよ。」「そこで礼拝の時間を確認できますよ。」など、親切に説明してくれる。
 
私達が着いた時は、丁度お祈りが始まる直前だったようで、かなり人でごった返していた。丁度礼拝の時間とも被るし、その日はモスク見学はやめて、グランドバザールに行くことにした。
 
その男は、仕事場が近くにあるということなので、「地下宮殿辺りまで一緒に行きましょう。」と言い、いろいろ身の上話をしてくる。彼の名前はMと言った。
 
「実は、結婚したばかりでしてねー。新婚なんですけど、結婚なんてするもんじゃないですよ。」とは言うものの、満更でもない様子。
「一橋大学に交換留学したこともあるよ。」と言うMに、友人Sが「何を勉強されたんですか。」と聞くと、「日本語を...。」とおどおど答える。Sはその時、わざわざ一橋ほどの大学に、何故に語学のみの留学なんだろう、といぶかしげに思ったそうだ。
 
よく、海外からの留学生を受け入れる大学なんかは、日本語のレベルが十分じゃない外国人に対して、専門的なことを勉強する前に特別な日本語プログラム等を組んで、日本語がある程度のレベルまで上達する補習コースみたいなものがあるが、Mの場合は、補習コースだけ受けて脱落したのだろうか。
 
地下宮殿の前で別れる予定だったのに、私はついつい余計なことを聞いてしまった。
「じゃ、僕はこれからお店に行くので...。」というMに、「何のお店なんですか。」と、墓穴を掘るようなことを尋ねてしまった。本当に、一体何を考えていたのか...。Mの店は、KWという名前だった。
 
「キリムや絨毯を売ってるんですよ。近いし、折角だから、お店でお茶でも飲んで行ってください。」と言うMに、別に義理立てする必要もないのだから、断れたはずなのに、結局、私達二人は、またしても別の絨毯屋の中に足を入れてしまった。
 
そして、お決まりのように、ソファーに座って、アップルティーでもてなされる。ソファーの側には、マガジンラックがあり、そこに使い古した雑誌が二冊。一冊は『キ◯ムのある素敵な暮らし』、もう一冊は数年前の『る◯ぶ』だった。
 
Mは『る◯ぶ』のページをめくって、自分のお店が紹介されてる箇所を見せる。「ほら、ガイドブックにも載ってるんだよ。」と。だから、安全、安心だよ、とでも言いたいのだろう。
 
「僕の元同僚は、今、独立して京都でトルコの雑貨店をやってるんだ。キリムだけじゃなく、ランプやオットマンとかも売ってるよ。」と、元同僚のことをちょっと羨ましそうに話す。
 
私達がキリムにはあまり興味もないし、置く場所もないことを伝えると、途端にがっかりした顔をする。ポーカーフェイスができないようだ。それでもめげずに、「でも、今買っておいたら、後々役に立つよ。折り畳めば引っ越し先にも持っていけるし、結婚の時とか人生の節目に。」など、とんでもないことを言い出す始末。他の絨毯屋と比べると、彼の営業トークはとても稚拙だった。絨毯屋としての場数をあまり踏んでいないのだろうか。
 
トルコで連日のように絨毯屋に呼び止められている私は、「もう、本当に結構うんざりしてるんですよね。」と軽くジャブ。すると、Mは今まで何人くらいの絨毯屋に会ったのか聞いてくるので、私はもらった名刺を全てMに見せてやった。「全員、知ってるよ!」というM。
 
特に、Cの名刺にびっくりしたようで、「この人、大丈夫だった?」と心配までしてくれた。M曰く、Cはかなりヤバい男のようで、業界でも悪い噂が絶えないようだった。さらには、Uの名刺にも興味を示し、「彼は、結構やり手で有名だよね。」とコメント。
 
弱気なMを振り切ることは簡単で、私達はさっさと彼の店を後にすることにした。
 
「グランドバザールで貴金属を買うなら、Fってお店に行ったらいいよ。知り合いがやってるから、僕の名刺を見せれば、割引してもらえるよ。トルコ石とか安く買えるからね。ここは、本物だけを売ってるお店。」と、自分の店では売れなかったから、知り合いの店の宣伝をして、マージンを稼ぎたいようだ。ただ、このお店も、ネットで調べてみた限り、あまり評判が良いとは言えない。類は友を呼ぶ、と言ったところか。
 
 
 
 
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