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トルコの絨毯詐欺師達

以前から興味のあったトルコ。アジアとヨーロッパが融合する場所。繊細で美しいイスラム建築。近くにあって遠い国。ずーっと、いつか行ってみたいなあ、と思うこと数年。同じように、トルコに行ってみたいと言う友人と意気投合して、あれよあれよという間に、気がつけばイスタンブールの地を踏んでました。そんな私達を待ち受けていたものとは...。

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イスタンブール = 絨毯屋巡礼ツアー

1週間弱のイスタンブールから戻ってきた私の手元には、今、11枚の名刺がある。内訳は、レストランが1枚、旅行社2枚、お土産屋3枚、そして突出して多いのが、絨毯屋で5枚ある。

単純計算すると、滞在中1日1軒の絨毯屋につかまっていたことになる。

私達の泊まっていたホテルは、旧市街スルタンアフメット地区にあった。このロケーションは、一見立地条件が良いようにみえる。なんと言っても、ブルーモスク、アヤソフィア、トプカプ宮殿等に約徒歩5分の至近距離。アクセスとしては、申し分ない。

ただ、そのような観光スポットが集中しているせいか、観光客を狙う輩も多いのは事実。夜間出歩く際の治安に関しては、特に問題なさそうに感じられた。しかし、忘れてはならない。この地区は悪徳絨毯屋の巣窟なのだ。

私は、恥ずかしながら、あまり詳しく前調べ等せずにイスタンブール入りした。最終的には、私達は金銭的トラブルには幸い巻き込まれずに済んだ。でも、ここは詐欺師達に毎日遭遇するような土地なのである。詐欺師の数も一人や二人ではない。絨毯やキリムこそ買わされなかったが、一番悔やまれるのは、楽しいはずの旅行が彼らの出現によって台無しにされたり、大幅な時間のロスを食らったことだ。

そして、無知な私がイスタンブール滞在中、あれだけの数の詐欺師に声をかけられたにもかかわらず、絨毯を一枚も買わずに済んだのは、たくさんの注意勧告、警告ブログの存在、それにネット上の情報のお陰だ。

こうして、トルコを後にした私は、稚拙ながらこのサイトを立ち上げ、これ以上被害者を増やさないためにも、微力ながら役に立ちたい、と思った。
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嘘つきな男

私は、この界隈でもかなり悪名高いCという名の男に初日早々つかまってしまった。(Cが有名な詐欺師であることは、その日のうちに、ネットでの情報で知ることができたが、この時点では想像だにせず・・・)

友人Sは体力温存のためホテルで休んでいたので、一人でアヤソフィアの門付近に佇んでいた時だった。近づいてきたCに
「日本から来たのかい?」
「トルコにはいつからいるの?」
「今日の予定は?」
「いつまでイスタンブールにいるんだい?」
「どこのホテルに滞在してるの?」
等々、たたみかけるように英語で質問攻めにあう。
 
「日本人は英語がなかなか通じないから困るよ。でも、君は、英語上手いんだね。」
 
とりあえず、Cによる尋問タイムが終わると、今度は
 
「僕ね、普段はマンハッタンに住んでるのさ。そう、NYの。でね、昨日丁度こっちに着いたの。里帰り中だよ。実は、僕はお店を持っててね。来週には、またパリに行かなければならないんだ。大忙しさ。実業家っていうのかな。トルコ以外にもにお店を4軒持ってるんだよ。パリやリオデジャネイロでも、経営しててね。いつか、日本にも出店したいなあ。そうそう、トルコ土産はどうするの? 僕のお勧めは、やっぱりなんと言ってもキリムだね。トルコ石とかトルコランプももちろんいいんだけどね、でも、一番はなんと言ってもキリムさ。実際、僕が店舗で主に扱ってるのも、キリムでね。店以外にも工場が近くにあるんだよ。車で40分程の所にね。」と、まくしたてる。

とりあえず、やんわりと絨毯やキリムには興味がなく、お土産に買うとしたらトルコランプに興味があることを伝えた。
 
すると、イヤな顔をするでもなく、
「とりあえず、僕の店に来ないかい? すぐそばなんだよ。いろいろな小物とか雑貨も売ってるし、寄って行きなよ。もちろん、無理強いして買わしたりしないから、心配しなくていいよ。」

アヤソフィアからCの店まではあっという間だった。連れて行かれた先はお土産屋さんって感じの佇まい。
「折角来てくれたんだから、アップルティーでも飲んで行ってね。」とC。部下みたいな人にお茶を持ってくるよう何かトルコ語で命令する。

正直、Cと何を話していたか、もうはっきりとは覚えていない。旅行や経済事情、文化について当たり障りなく、いろいろ話していたと思う。会話の中で、お土産には特にキリムがお勧めだとプッシュされたことはよく印象に残っている。
 
会話の途中で、Cがズボンのポケットに無造作に入れてあった札束を出す場面があった。そこには、円、ユーロ、ポンド、ドルと様々なツーリストからせしめたであろう大金があった。

「僕は、本当に成功してるんだ。これは、今日だけの売上げなんだよ。キリムは今、本当に流行ってるし、儲かってるんだ。」

正直、トルコに来るまでキリムなんて見たことも聞いたこともなかった私は、素直に感心していた。

すると、今度は
「君、今はこうやってにこやかにしてるけど、本当は辛いんでしょ? 今まで悲しいことがたくさんあったんじゃない?僕には分かるんだ。心の奥底じゃ泣いてるんじゃない? 結婚してるの? 付き合ってる人は?」と個人的なことまで聞いてくるC。

私は適当に口を濁していた。
 
しばしの沈黙の後、Cが身の上話を始めた。
「実は、僕にはフィアンセがいたんだ。ブラジル人のね。5、6年付き合っていたんだよ。遠距離恋愛だった。よく彼女は内緒で飛行機に乗って、僕のことを驚かせに来たものさ。でも、ある日、突然、交通事故で死んでしまったんだ。あっけないものさ。もう、2年前のことなんだけどね。」
 
驚いた私は
「それは、お気の毒に・・・」
と、ありきたりの言葉しか思い浮かばない。
 
そして、ふと、Cは我にかえったかのように
「悪い、悪い。こんな話するつもりじゃなかったんだけど・・・。それに、今は前向きに考えてる。特別な誰かを見つけて、結婚して、家庭を持ちたいんだ。子供が生まれたら、仕事の量も減らすつもり。子育てには参加したいしね。」と明るく話しだすC。

運良く、その日の午後はボスポラス海峡クルージングを予約していた私。それを口実に、Cの店を後にすることに。
 
「そこの角まで送るよ。」と言うCが、わざわざ一緒に外までついてきた。聞いてもいないのに、角の店は親戚がやってる店だと言い、そのすぐ近くにもCのキリムの店があった。一瞬だけ店内に入ったところ、店の中には大男が数人いて、キリムだか絨毯を広げたり、丸めたり、移動させたりしていた。

別れ際、
「今日は短い間だったけど、いろいろ話せてとても嬉しかったよ。もっと、君といろいろ話したいなあ。もっと深いこととかも、ね。折角だし、今日一緒に夕飯、と言いたいところだけど、何時頃クルージングから帰ってくるの? 都合がつかないなら、明日の晩、夜景を見ながら一緒に食べようよ。一緒に遊びにきてる友達も連れてきてもいいけど、そうすると、二人だけで深い話はできなくなってしまうかもね。でも、どっちでもいいよ。一人で来てもいいし、友達のSちゃんと来ても。明日、夜8時半頃、お店に来てね。」と勝手に約束を取り付けながら、ハグしてくる。

キリムなんて買うつもりは毛頭なかったけど、なんかちょっとしたお土産程度なら、Cの店で買ってもいいかもとさえ考えてた私は、名刺だけはもらっておくことにした。

もらった名刺に目を落とすと、そこには、ホットメールのメールアドレス。NY在住とか世界展開してるとか言う割には、お店のホームページさえ存在しないようだ。名刺からはどうも安っぽい印象しか伝わってこない。でも、その時の私は、「何かおかしい」と違和感を覚えたものの、そう深くは追求せず、クルーズ出発時間のことを気にかけながら、ホテルへと急いだ。
 
しかし、同日の夜、幸いにホテルにWiFiがあったので、興味がてら彼の名前を検索してみたところ、かなりきな臭い人物で、危険な男であることが分かった。

最初のうちはまさかと思いつつも、読み進めてみると、どう考えてもCと一致している。その日は、トルコの絨毯詐欺の手口について夜遅くまでネットで調べ、寝付くのが遅くなった。

私はトルコ初日にとんでもない男に詐欺の洗礼を受けてしまったのだった。

もちろん、私はその後Cの店に行くことはなかった。しかし、短いイスタンブール滞在中、トラムの駅付近で、一度だけCとすれ違ったきりだった。

セクハラな男

寒さに強そうなロジア人やドイツ人も「寒い、寒い」と震える中、無事、ボスポラス海峡クルーズも敢行。
 
冬のトルコは日が暮れるのも早い。
ホテルの朝食バイキング以来、飲み物以外口にしていなかった私は、ホテルで休んでた友達のSと合流して、ホテル付近で外食することにした。

私達がこのエロ親父と遭遇したのは、スルタンアフメットでレストランを探している時だった。Cの時のように、観光客がよく行くような場所で待ち構えられてしまった訳ではなく、本当に偶然出くわした。
 
観光客の多い旧市街は、メインストリート辺りだと値段も多少高く設定されてるようだが、ちょっと足をのばした所には、庶民的なレストランがあることを発見し、「地◯の歩き方」片手に、レストランのある方向へ。

スルタンアフメット地区は、とにかく歩きにくい。石畳で、坂道が多いのもそうだけど、なんせ歩道の幅が狭い。私達も知らない間に車道に乗り出していたようだ。
 
そこにスーツ姿のおじさん出現。
見たところ、歳は50代くらいだろうか・・・。背は低く、いい身なりの初老の紳士って感じだった。
「危ないよ。車が来るから気をつけて」と注意してくれた。
 
歩きかけたおじさん、ふとこちらの方を振り向いて「何を探してるの?」と聞いてくる。
 
なんでも、私達が行こうとしてるレストランの場所を知ってる上に、その近くに彼お勧めのもっと安くていいレストランがあるらしいのでついて行く。
 
レストランの前で、てっきり別れるものだと思ってたのに、何を考えているのか、おじさんも一緒に入ってくる。そして、友人の横の席を陣取る。
 
「Sちゃんのこと好きー!」
「かわいい、君は僕の好み!!」
と、おじさん大興奮。
 
「僕はチャイ一杯だけ飲んだら帰るよー。」とか言いつつ、長居するおじさん。
帰る気配が全くない。
 
その内、嫌がるSの体にも「トルコじゃ当たり前なんだよ。」とか言いつつ、慣れ慣れしく触りだす始末。最初は、肩や背中辺りを触っていた手が下の方へ行く。厚顔無恥とは正に彼のことだった。友人が「もう触らないでください。」とはっきり言っているのに、それでもしつこく態度を変えない。本当にたちが悪い。怒った友人Sの口調に気がつき、初めてお触りの手を止めるエロ親父。
 
食事は確かに美味しかったけど、セクハラ親父が見守る中、重苦しいムード。
私は、心の中で「なんで帰らへんねん、コイツ・・・」と悪態をついていた。
 
「僕は、Sちゃんのことがお気に入りで、大好きなんだけど、君にも僕の友人を紹介するよ。」とセクハラ男、爆弾発言。携帯を出して、誰かとトルコ語と話し始めた。
 
「いやあ、もう遅いですし、結構です。」と丁重にに断るものの、セクハラ親父も負けてはおらず、
「ほんのちょっとでいいんだよ。会うだけで。僕はSちゃんと一杯飲みたいだけなんだ。それに、僕の友人も今からレストランに来ると言ってるから。」と、まあ強引なこと。
 
数分すると、彼の息子みたいな濃い顔の若造が現れた。嘘か本当か、若造の兄弟の誰かは日本人女性と結婚してて、今大阪に住んでるらしい。でも、まだ日本に行ったことはないので、甥っ子の顔は見たことないらしい。
 
そして、すっかり彼らのペースに。
最終的には「折角だから、僕らの店に来て、ちょっと一杯だけしていきなよ。すごく近くにお店があるからね。」ということになっていた。
 
つくづく、自分でも押しに弱いなあ、と自己嫌悪に陥りながら、連れて行かれた先は・・・。
そう、紛れもない絨毯屋だった。
 
閉まっていた絨毯屋をわざわざ、私たちのためだけに開けるセクハラ親父と若造。入りたくないのになあ、と思いながら、入る私達。
 
そして、出迎えてくれたのは二匹の毛並みの綺麗な猫達。これがまた、本当に人懐っこくて、かわいい猫で、しばし時を忘れて、猫達と戯れること数分。
 
猫に気を取られている間に、エロ親父が、ナッツと既に注がれた「ラク」というトルコのお酒を運んでくる。
 
そして、頼んでもいないのに、絨毯だかキリムを引っ張りだしてくる。
コイツら、どうしても真夜中の絨毯品評会に持ち込みたいんだな。
 
既に閉店した絨毯屋という密室の空間、他に客はおらず、圧倒的に不利な形勢。
それに、このラクって酒も、開封して注いでる所を見たわけじゃなし、もしかしたら変な薬とか入れられてるかも・・・と不安になった私達は、頃合いを見計らって「では、そろそろ・・・」とホテルに戻る素振り。
 
でも、流石に、友人に惚れた腫れたほざいてるエロじじいはしつこい。
ディナーの間中、始終つきまとわれ、楽しい夕飯タイムも台無しにされたお人好しな私達だったが、そこまでアホでもない。
 
「では、あさっての夕方頃また来ますよ。」と適当な口約束をつけて、そさくさと絨毯屋脱出成功!
 
帰りしに、若造が名刺をくれた。
名刺は、Cの店のものよりはまともだった。ちゃんと店のホームページも載っていた。
 
若造の名前はMといった。
エロじじいは、夕食時に確かに名前を聞いたものの、失念してまった。

彼らは友達だと言っていたけど、親子程歳の差もあるし、絨毯屋の共同経営者なのか、エロ親父が客引き担当で、客が最終的に絨毯を買えば、コミッションをもらうシステムになっているのか皆目検討つかない。

しかし、あくまでも最初はナンパに見せかけ、「お近づきになった印に・・・」と言いつつ、最終目的は絨毯屋に連れていくことなのにもかかわらず、店の存在のことは一切教えない、というやり方。

プロの客引きにしろなんにしろ、そのやり方がスマートじゃないな、と思った。絨毯を買わすなら、もっと方法もあるだろうに。私も友人も、本当にうんざりした出来事だった。しかし、この胡散臭い奴らの出現によって、初めて、トルコの絨毯屋事情について目から鱗が落ちるきっかけになったのも否めない。

思えば、私がCについてよく調べてみようと思ったのも、正直言ってエロ親父とMの存在があったからだ。今回の出来事がなかったら、Cのことは調べたりしなかったかもしれない。

なので、きっかけを与えてくれた彼らに、ある意味感謝しなければならないのかな・・・。
 
 
 
 
 

弱気な男

あれは、ブルーモスクに向かっている時だった。私は友人Sといつハマムに行こうか、等話しながら歩いていた。モスクに着き、礼拝の時間を確認しようとすると、声をかけられた。雨が降りしきる中、一人の男が近づいてきた。彼は、勝手のよく分からない私達に、「あそこで礼拝前に体を清めるんですよ。」「そこで礼拝の時間を確認できますよ。」など、親切に説明してくれる。
 
私達が着いた時は、丁度お祈りが始まる直前だったようで、かなり人でごった返していた。丁度礼拝の時間とも被るし、その日はモスク見学はやめて、グランドバザールに行くことにした。
 
その男は、仕事場が近くにあるということなので、「地下宮殿辺りまで一緒に行きましょう。」と言い、いろいろ身の上話をしてくる。彼の名前はMと言った。
 
「実は、結婚したばかりでしてねー。新婚なんですけど、結婚なんてするもんじゃないですよ。」とは言うものの、満更でもない様子。
「一橋大学に交換留学したこともあるよ。」と言うMに、友人Sが「何を勉強されたんですか。」と聞くと、「日本語を...。」とおどおど答える。Sはその時、わざわざ一橋ほどの大学に、何故に語学のみの留学なんだろう、といぶかしげに思ったそうだ。
 
よく、海外からの留学生を受け入れる大学なんかは、日本語のレベルが十分じゃない外国人に対して、専門的なことを勉強する前に特別な日本語プログラム等を組んで、日本語がある程度のレベルまで上達する補習コースみたいなものがあるが、Mの場合は、補習コースだけ受けて脱落したのだろうか。
 
地下宮殿の前で別れる予定だったのに、私はついつい余計なことを聞いてしまった。
「じゃ、僕はこれからお店に行くので...。」というMに、「何のお店なんですか。」と、墓穴を掘るようなことを尋ねてしまった。本当に、一体何を考えていたのか...。Mの店は、KWという名前だった。
 
「キリムや絨毯を売ってるんですよ。近いし、折角だから、お店でお茶でも飲んで行ってください。」と言うMに、別に義理立てする必要もないのだから、断れたはずなのに、結局、私達二人は、またしても別の絨毯屋の中に足を入れてしまった。
 
そして、お決まりのように、ソファーに座って、アップルティーでもてなされる。ソファーの側には、マガジンラックがあり、そこに使い古した雑誌が二冊。一冊は『キ◯ムのある素敵な暮らし』、もう一冊は数年前の『る◯ぶ』だった。
 
Mは『る◯ぶ』のページをめくって、自分のお店が紹介されてる箇所を見せる。「ほら、ガイドブックにも載ってるんだよ。」と。だから、安全、安心だよ、とでも言いたいのだろう。
 
「僕の元同僚は、今、独立して京都でトルコの雑貨店をやってるんだ。キリムだけじゃなく、ランプやオットマンとかも売ってるよ。」と、元同僚のことをちょっと羨ましそうに話す。
 
私達がキリムにはあまり興味もないし、置く場所もないことを伝えると、途端にがっかりした顔をする。ポーカーフェイスができないようだ。それでもめげずに、「でも、今買っておいたら、後々役に立つよ。折り畳めば引っ越し先にも持っていけるし、結婚の時とか人生の節目に。」など、とんでもないことを言い出す始末。他の絨毯屋と比べると、彼の営業トークはとても稚拙だった。絨毯屋としての場数をあまり踏んでいないのだろうか。
 
トルコで連日のように絨毯屋に呼び止められている私は、「もう、本当に結構うんざりしてるんですよね。」と軽くジャブ。すると、Mは今まで何人くらいの絨毯屋に会ったのか聞いてくるので、私はもらった名刺を全てMに見せてやった。「全員、知ってるよ!」というM。
 
特に、Cの名刺にびっくりしたようで、「この人、大丈夫だった?」と心配までしてくれた。M曰く、Cはかなりヤバい男のようで、業界でも悪い噂が絶えないようだった。さらには、Uの名刺にも興味を示し、「彼は、結構やり手で有名だよね。」とコメント。
 
弱気なMを振り切ることは簡単で、私達はさっさと彼の店を後にすることにした。
 
「グランドバザールで貴金属を買うなら、Fってお店に行ったらいいよ。知り合いがやってるから、僕の名刺を見せれば、割引してもらえるよ。トルコ石とか安く買えるからね。ここは、本物だけを売ってるお店。」と、自分の店では売れなかったから、知り合いの店の宣伝をして、マージンを稼ぎたいようだ。ただ、このお店も、ネットで調べてみた限り、あまり評判が良いとは言えない。類は友を呼ぶ、と言ったところか。
 
 
 
 

アヤシい男

トルコで出会ったヘンな男達の記録も、今日で最後になる。

彼は絨毯屋ではないが、ちょっとやり口が気になったので、書いておくことにする。

あれは、トプカプ宮殿を訪れた際のことだった。想像以上の展示物、興味深い建築様式、私達は思った以上の時間を費やし、満足して宮殿を出たところだった。友人Sと日本語でしゃべりながら歩いていると、一人の男が声をかけてきた。かなり大きな、そして、ちょっと歯並びの悪い男だった。

少し癖のあるような話し方だったが、男は流暢に日本語で話した。日本の某会社の通訳をしたり観光ガイドをしているという彼は、気さくにいろいろ話してくる。親切にも、Sの持っていた手帳に、イスタンブールであまり行かない方がいい危険な場所をいくつか書き込んでくれたりした。

そして、聞いてもいないのに、話はトルコで買うべきお土産談義になった。この男にもキリムやらトルコ石をプッシュされまくる。

「グランドバザールには、偽物を高額な金額で売りつけるところがあるからね、気をつけないとダメなんだよ。本物だけを取り扱ってる店を知ってるから、今から行こう。」と強引に誘ってくる。私達はトプカプ宮殿を出たその足で、ブルーモスクに行きたかったのだが、「すぐ近くだから」という彼について行くことになる。

連れて行かれたお店はAという名前。日本の無印良品にも雑貨を卸しているらしい。店内には、日本人の店員もいて、トルコ石の違いなんかを商品見せながら、説明してくれた。

とりあえず、ショッピングよりもモスク見学に興味のあった私達は三十分もしない内に、店を出ることに。

通訳の男には半ば強引にお店に連れて行かれたものの、店内で強制的に何かを買わされそうになったり、しつこくされたりはしなかった。

しかし、連日のしつこい男達にうんざりしていた私は、ホテルでAについてネットでいろいろ調べてみると、あまり良くない噂がが結構あることが分かった。

しかも、ネットで見る限り、他にも、私達同様、この男につかまって、Aに連れて行かれた日本人観光客がいることも判明した。彼の本業は通訳ガイドなのかもしれないが、どうも、副業として客引きもして、連れて行った日本人が何かお土産を買ってお金を落とせば、いくらかコミッションでも入る仕組みなのだろうか、と想像している。






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